ハイブリッド車の経済性とは
人気のハイブリッド車ですが、そのもっとも大きな要因はやはり日本最大の自動車メーカー「トヨタ」が力を入れている事でしょう。
ハイブリッドカーの本来の目的は電機モーターとガソリンエンジンを併用することでガソリンの使用量を減らし、CO2を削減する事にあります。ガソリンの使用量を減らす事は低燃費につながりますので経済性も高いと評価されるわけです。
しかし複雑な構造のハイブリットカーは車両価格も高くなります。
購入後のランニングコストは下がりますが、購入時のコストと比較すると必ずしも経済的とは言えないのが実情です。
ガソリン車とハイブリッド車を両方展開しているホンダフィットの場合を例にしてみます。
Hybrid | 13G | |
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車両価格(新車) | 1,681,700円 | 1,299,800円 |
燃費 | 36.4km/リットル | 26km/リットル |
年間ガソリン消費量(1万km/年) | 274.7リットル | 384.6リットル |
燃料費試算(130円/リットル) | 35,711円 | 49,998円 |
車両価格の差額は381,900円です。
年間のガソリン代の差額は14,287円ですので、燃料の差額だけで車両価格を埋めるには26年以上かかる計算になります。
もちろん、燃費以外にも減税措置などがありますが、フィットの場合だと13GもHybridと同様にエコカー減税適用車ですので同じ条件となり差はありません。
注)新車購入時の値引きや消費税は考慮していません。また燃費はカタログ値で計算しています。
中古車ハイブリッドカーの場合
中古車として考えた場合、上記フィットハイブリッド140〜150万円、13G 100〜120万円と車両価格差が30〜40万円程度あります。ほぼ新車の価格差と同等と言えます。*2015年3月時の相場
新車発売からまだ一年弱と高値で推移していますので今後の価格相場にも注目が必要ですが、現時点ではハイブリッド車よりガソリンエンジンの13Gの方が経済的に優位と言えます。
ハイブリッドカーを選ぶ意味
経済性だけで考えるとハイブリッドカーは必ずしも優等生とは言えません。
だからといってハイブリッドカーに意味がないとお伝えしているのではありません。
ガソリン消費量が少ない事は事実ですので社会的なエコには参画していると言えます。
またハイブリッド車のパワフルなモーター加速はガソリン車では味わえない魅力です。
燃料消費をおさえつつ、非力ではないという特徴を合わせ持っています。
またエンジンとモーターの切り替わり状況がモニターできるなど、ハイブリッド車ならではの楽しみ方もあります。
ハイブリッドカーは「経済的だ」と盲目的に信じて購入するのではなく、性能、環境、経済的要因を総合的に判断される事が賢い車選びだと考えます。