中古車購入時、ほとんどの展示場ではエンジンをかけてチェックする事は出来ます。
その時はなんとも感じなかったけど納車されて走り出すと異音がする。なにか気になる音が出るという事はよくあります。
これって正常?故障?
運転歴が長い人今まで乗っていた車と違うメーカーだったりすると音の質が違うので迷うものです。
今回は中古車と音の問題を説明します。
中古車の音、これって正常?それとも異常?
中古車と音の問題は匂い以上に根深いテーマです。
そもそも「匂い」はシートに座ってドアを閉める。エンジンやエアコンを動かす事でかなり細かくチェックが可能です。気になる車両を避けることはさほど難しくありません。
ところが「音」の問題はそう簡単ではありません。
中古車展示場でもエンジンをかけてチェックは可能です。
しかし、エンジンだけが音の発生源ではありません。
車のノイズには、変速機からの機械ノイズ、足回りから来る振動音、ボディのビビリ音、ダッシュボードの共鳴音などさまざまな音の要因があります。
そのほとんどは走らせてみなければ解らないのです。
しかし基本的には中古車は試乗が出来ません。
そのため音がするかしないかを購入前に確認する方法は現実的にはありません。
参考記事:中古車が試乗出来ない理由
車の音は年々増えて行く
「新車の時は静かで、普通に会話出来たのに、年々車内の音が大きくなってきて10年も経過すると助手席と話すだけでも大きめの声を出している」
新車を購入された事がある方ならきっと経験があるでしょう。
車の音は使えば使う程増えていくものです。これは仕方ありません。
音が増える原因は、
- エンジンや変速機など消耗により機械的な音そのものが増えて行く。
- 足回り等も消耗により、道路から広いノイズが増えて行く。
- ドアなどのパッキンが消耗し、機密性や遮音性が下がって行く。
といった事が考えられます。
中古車は一定期間誰かが使っていたものです。
年式が古い車や走行距離の長い車だと新車に比べて音(ノイズ)が多い事はやむを得ないと言えます。
ノイズは仕方ない、でも異音はNG
消耗や摩耗により増えて行くノイズは避けられないものがありますが、機能的に問題がありそこから出ている異音、故障していなくても故障の要因と考えられる異音については放置するのは良くありません。
しかし、その音が劣化により発生するノイズなのか、対応が必要な異音なのかは判断が難しいところです。特に私たち一般ユーザーに判断がつかないケースの方が圧倒的に多いはず。
この音なんかおかしいなと思ったら、やはり点検などを受けて確認する方が良いでしょう。
音の大きさではなく、異音かどうかがポイントです!
点検は購入店、それともディーラー?
中古車を購入して、何か問題や気になる事があれば、まず購入店に持ち込んで診てもらう事が筋だと思います。良心的なお店だったり保証付きで購入している場合は対応してくれるはずです。
しかし、中には「中古車に音はつきもの」と言われて一蹴される例もあります。
中古車販売店からすれば音のトラブルはやっかいなのです。
原因を特定しにくく、費用や時間をかけた割にお客さんの満足度が上がらない事が多いためです。
そもそも音は保証範囲ではありませんから、中古車販売店から突っぱねられても仕方ない面もあります。
中古車販売店と「音がするしない」「音が大きい小さい」でもめることはあまり良い事ではありません。その音が修理しなければならない異音かどうかを判断することがポイントです。
こういった場合は中立な第三者の点検を受けて、劣化によるノイズなのか、機能的に問題がある異音なのかは判断してもらう方ことをおススメします。
この場合はそのメーカーの正規ディーラーで点検を受けて下さい。
同業他社や民間の整備工場より正規ディーラーの点検の方が中立性があります。
正規ディーラーに点検に出すメリットは他にもあります。
- そのメーカーの車により詳しい
- 実はリコールの対象だった
- よくあるトラブルで対処法を知っていた
など解決の糸口が見つかる事があります。
販売店のとの交渉
点検の結果、異音で対応が必要だった場合は、販売店との保証内容を確認しましょう。
- 購入時の保証、有償の保証の有効期限。
- 保証に含まれる範囲。
適合していれば、保証に伴い修理や交換をしてもらいましょう。
内容によっては、ディーラーに修理に出し、その費用を負担してもらうのも一つの方法でしょう。
そういう場合は泣き寝入りせずに保証内容と点検内容を添えて、消費者センターまたは地域の中古車販売連盟に相談するのが効果的です。保証はあくまで契約です。
契約不履行で訴える手もありますが、車の修理代より裁判費用が高くつく事も予想されます。まずは消費者センターか中古車販売連盟に相談するのがベターです。
まとめ
中古車に音はつきものではありますが、劣化によるノイズか機能的に問題がある異音かで判断が別れます。ノイズか異音かの判断は正規ディーラーの点検を受ける事で判断出来る場合もあります。