購入時の条件は口約束にしない事!
中古車は一台一台コンディションが異なります。
車検の残り、走行距離、外観の傷、メンテナンス状況……
そのため、購入時の商談で
- 購入してくれたら、この凹みは鈑金しておきしますよ
- 納車までにバッテリーを新品に交換しておきます
- コーティングをしてピカピカにしておきます。
といった交渉があることは珍しくありません。
しかし、意外に多いのがそれが口約束になっているケースです。
口約束は多かれ少なかれトラブルにつながります。
購入前に出された条件は小さな事でも記録に残す事が大切です。
記録しなければ守ってもらえないと思っておいた方が良いでしょう。
納入前の条件でよくある勘違い
私たち消費者は「サービス」は無料だと思い込む習慣があります。
お店側の「やっておきますよ」は「本当は有償だけど無償でやっておきますよ」という私たちの期待通りの意図の場合もありますが、「特価でやっておきますよ」「特別に納車に間に合うようにやっておきますよ」という意味の場合もあります。
「納車までに鈑金塗装して傷を治しておきますと言われて、契約後、鈑金塗装の見積書が送られて来た」
まるでコントのような話ですが、自動車という大きな買物でも、お互いの意味の取り違えでトラブルになることは少なくないのです。
約束事を文書に残す事はもちろんですが、その約束が無償なのか有償なのかも合わせて記載する事を忘れないで下さい。
約束事は注文書に記載
備考欄でも余白でも構いません。
約束事は必ず注文書に必ず複写が残る形で記載してもらってください。
見積書や商談メモではなく注文書が基本です。
それは自動車の販売で注文書は「売買契約書」として機能するためです。
忘れにくい、ついうっかりを防ぐ
販売店の営業さんやスタッフさんは一日に何人ものお客様の対応をします。
悪意はなくてもうっかりという事もあります。記録を残すことでこのうっかりを防ぎます。
お店側も注文書に書かれた事は契約だという意識も働きますので、優先順位が上がります。
担当者が変わってしまっても約束を反故されない
契約時の営業担当が、納車までに居なくなる事もあります。
移動ならまだ連絡もつくでしょうが、辞めてしまう場合だってあります。
後任の担当者に口約束まで引き継がれる保証はありません。
注文書(契約書)に記載すれば、あなたとお店との約束になりますので担当者が変わってもその約束は反故されることがありません。
トラブルになった時、証拠になる
約束が守られなかった場合、我々消費者としては注文をキャンセルしてお金を返して欲しいと考えます。
しかし自動車の購入は契約なので一旦成立するとキャンセルは認められないのが現実です。
しかし注文書に書かれている購入の条件が守られなかった場合は話が違います。
裁判になった場合でも「購入の条件が実施されていないため、契約自体が無効」と判断される可能性が高くなります。
その際、証拠としてもっとも有効なのものが売買契約書である注文書なのです。
注文書にサインや印鑑を押す前に「購入の約束事」が全て記載されているか確認しましょう!