ディーラーで車検を受けると新車保証は継承される?
1年落ち、2年落ちの高年式の中古車を購入された場合、初回の車検をディーラーで受ければ保証の継承もしてもらえるのでは?そんな風に考える方も少なくないでしょう。
今回は車検と保険の継承についてご説明します。
保証の継承とは?
新車には3年間の基本保証、5年間の特別保証がついています。
原則的にこの保証は新車を購入したユーザーに対しての保証なので、中古車を購入したユーザーは対象外です。
中古車ユーザーが新車保証を引き継ぐには「保証の継承」という行為が必要です。
保証を継承するには条件があります。
- 正規ディーラー、正規代理店で点検整備(有償)を受けること
- 保証書、メンテナンスノートなど保証に関連する書類が残っていること
- 保証期間内であること
関連記事:年式が新しい中古車を買ったら 知っておきたい新車保証の継承とは?
車検を受ける事で保証は継承されるか?
登録後3年未満の高年式の中古車を購入、保証関連の書類も残っているとしましょう。
保証の継承には、車両の状態を確認するための点検整備を受ける必要があります。
一般的には12ヶ月点検と同等の点検を受ける必要があります。
わざわざ費用をかけて点検するなら、車検を受けることでその点検の代用にならないかと考えるのもユーザー的には自然な発想です。
普段付き合いのあるディーラーに確認したところ、基本的には可能だそうです。
車検時には24ヶ月点検を一緒に受けます。24ヶ月点検は12ヶ月点検よりさらにたくさんの項目の点検を受けるため、「保証の継承」の条件を満たしますとの回答を受けました。
しかしながら、全てのディーラーで同じかどうかは解らないとの意見もいただきました。
- 多くのユーザーは車検ギリギリで車を手放すため、購入店で車検を受けて納車される事が多い。
- 保証の継承に必要な書類が残っていないケースも多い
といった事情から実際に車検で保証の継承を行うユーザーはごく少数との事でした。
そのため業界統一のルールというより、ディーラーや代理店が判断が異なることもあるようです。
車検で保証の継承を受けたい場合は、車検の見積もりをする時に「車検で保証の継承が可能か」確認するのが賢明なようです。
車検で保証の継承はコスト高になる可能性も
コスト面で考えれば、車検で保証の継承をすることはいい選択肢とは言えないようです。
車検をディーラーに依頼すると、車検専門店や民間の整備工場に依頼するより高額になる傾向があります。特に車検専門店などと比較すると数万円の差がでます。
保証の継承にかかる費用は点検費用も含めて1万円から2万円程度です。
保証の継承にかかる点検費用を節約したいと車検と兼ねてしまうとかえってコストがかかるという結果になることも。
保証の継承と車検は分けて考えた方が費用面では節約になる可能性が高いです。
まず、保証の継承にかかる費用、ディーラーでの車検費用、民間整備工場や車検専門店での車検費用などを比較して総合的に判断することをお勧めします。