中古車と車両保険
車両保険に入りたいけど保険料が高過ぎて…..
自動車保険の車両保険は自分の車の修理代などの損害を補償する保険です。
車に乗る人で「車両保険は不要だ」と考えている人はいないでしょう。
コスト面を考慮して加入しない、加入出来ないというのが現実でしょう。
実際に自動車保険加入者の約50%が車両保険に加入しているというデータがあります。
計算すると半数近い方が車両保険には加入していないという事になります。
仮に21歳未満の方が新規に自動車保険に入って200万クラスの車両保険に加入しようとすると車両保険をつけるかつけないかで年間10万円以上の保険料に差がでます。
車両保険に入れば月額換算して1万円程度を負担する事になります。
月1万円で200万円を補償してもらえると考えると費用対効果は悪くありませんが自動車保険は掛捨てですので、何もなければ月1万円が消えてなくなるのと同じ事になってしまいます。
車両保険に加入する境界線
車両保険に入る、入らないを判断する基準を考えてみましょう。
対人、対物といった相手への補償は時に数千万〜億の単位となります。
とても個人で補償出来る額ではありません。
しかし車両保険の損害額は最大でもご自身の車の価値だけです。よほどの高級車にお乗りでもないかぎり100万〜200万円といったところでしょう。
例えば、事故で修理が必要になった場合に修理代が貯金から捻出出来る。車が廃車になった場合、代りの車を買える貯金があれば、何も高い保険料を払って車両保険に入る必要性も少なくなります。保険料を次の車費用として貯めておくという人も少なくありません。
もちろん車両保険に入っている方が安心ですが、入っていないからといって人様に迷惑をかけるわけではないのが車両保険です。
しかし以下の場合は例外です。
ローンで購入している場合
オートローン、銀行ローンで購入している場合は価格を問わず入っておいた方が良いでしょう。万が一、事故で廃車扱いになった場合でもローン残債の精算をしなければ廃車処理が出来ません。車両保険に入っているとローン残債全額が賄えなくても保険が降りた分は精算が楽になります。
*ローンで購入していても、精算できるだけの貯金や資産があれば話は別です。
突然の出費が困る場合
人にはそれぞれ事情があります。介護や受験、家の修理などお金は必要です。
ローンも終っているし蓄えもある。しかし急に大きな出費はやはり困るといった場合もあるでしょう。自動車の修理はちょっとした事でも10万〜20万はかかってしまうことがあります。
そういった場合も車両保険に入っておくと良いでしょう。
エコノミープランも検討
保険料を節約したい場合はエコノミープランも検討しましょう。
エコノミープランとは補償する範囲を限定して保険料を安くしたプランです。
エコノミープランは相手が解っている事故が対象です。
自損事故や当て逃げなどは対象になりません。
自損事故なども補償してくれる一般プランが理想ですが、自損事故はご自身の安全意識で避けられる率が高いのです。しかし対車事故は、どれだけ気をつけても避けられない場合があります。
免責を大きくして保険料を下げる
車両保険には「免責」といって保険使用時に一部を自己負担する設定があります。
免責は二段階に設定されます。契約期間中、最初に使った場合の自己負担分と二回目以降に使った場合の自己負担分を表しています。
免責の設定は「0-10」、「5-10」と表記されます。
「0-10」の場合は一回目の車両保険の使用は負担無し、二回目以降は一回に10万円自己負担が必要という意味です。
この免責設定を大きくすると車両保険が安くなります。
免責を設定すると保険に入っている意味がないと思う方も少なくありません。
しかし保険を使うと等級が下がり、翌年以降の保険料が上がります。
そのため小さな修理なら保険を使わず自費で修理を選択する方が得な場合があるのです。
免責を大きくして保険料を下げる事は「車両保険は大きな修理や全損に備えるもの」という考え方と言えます。
中古車を購入して車両保険を節約
車両保険を節約するという意味でも、中古車は経済的です。
車両保険の保険料はいくら補償してもらうかで変わります。
補償額の設定は自由に出来る訳ではなく、型式と年式から補償額の範囲が決まっています。
同じ型式の車でも新車より年数が経過した中古車の方が「車両の価値」が低いため補償額を低く設定出来ます。その分、保険料が下がり負担も減ります。
年齢が若い、加入歴が浅い、等級が低い….自動車保険の割引が少ない方は中古車で保険料を節約し、割引率が増えてから高級車や新車を購入されるのも賢いカーライフです。
参考記事:中古車でも車両保険に入っておくべき?