中古車市場も低燃費モデルブーム
平成20年からのガソリン高騰を受け市場には低燃費モデル、いわゆるエコカーが好調です。
カタログ燃費でリッター30km/リットルという一昔前では夢のような数値を持つ車も多くみかけます。
中古車市場にもエコカーがどんどん増えています。
ハイブリットカーや低燃費モデルも選べる時代に入っています。
燃費より性能という人も居るでしょうが、やはり燃費はいいに越した事はありません。
気になるのは、中古車でも低燃費モデルは低燃費なのか?という事でしょう。
低燃費車は中古車でも低燃費
基本的な事ですが、燃費の悪い車は新車でも中古車でもガソリン代が高くつきます。
低燃費車は新車でも中古車でも燃費は良い物です。
それはそういう風に設計されているからです。
しかしながら、低燃費車として設計されているはずなのに、実際に乗ってみたらそうでも無かったとう話を耳にする事があります。
今回は中古車で購入した低燃費車について考えてみます。
カタログに書かれている燃費は「最高記録」
燃費のカタログ値は国が決めた一定の条件での燃料消費値です。
実際に道路を走るのではなくテスト機の上を走らせて計測します。
エアコンやカーオーディオなど電装品も使用しません。
カタログの数字を一般公道で再現するのはほぼ不可能なのです。
リッター25kmと謳われている車は平均25km/リットル走る訳ではありません。
実燃費は平均30%ダウンと言われています。
また燃費は季節で異なります。
エアコンを多用する夏場、外気温が低く燃焼効率が悪い冬場は更に10%ほど下がります。
つまりリッター25kmのエコカーの実際の燃費は
春秋でリッター17.5km、夏冬でリッター15km程度が相場と考えた方が良いでしょう。
もちろん、運転の仕方でも燃費は変わります。
急加速を多用する方はそれなりに燃費は悪くなります。
お住まいが信号の多い町中か、一定速度で距離を走れる校外かでも燃費は変わります。
こういった基本性能は新車だろうが中古車だろうが変わりません。
前オーナーの乗り方による燃費の違い
中古車の場合は前オーナーの乗り方やメンテナンス状況により燃費に影響が出る場合があります。
もっとも大きな要素はタイヤです。
右左、前後でタイヤの摩耗が異なる、1本のタイヤで内外で摩耗が異なるなど偏摩耗している場合は走行抵抗となって燃費を悪化させる要因になります。
タイヤで燃費や乗り心地は大きく変わります。
あまりにも燃費が悪いと思ったらタイヤの摩耗やアライメントを点検してもらうと改善する場合があります。
ユーザーの運転パターンをプログラムするオートマチックを搭載している車の場合、前オーナーの運転パターンを記憶している場合があります。これはしばらく乗り込むと新しいユーザーの運転パターンを上書きしていくのであまり気にする必要はありません。*記憶された運転パターンはリセットすることも可能です。
走行距離による燃費の違い
走行距離が長い車の場合、エンジン内部がカーボンの堆積により、本来の性能を発揮していない場合もあります。
オートマチックの性能低下により駆動効率が悪くなっているなども可能性があります。
どれくらい乗ると性能が低下するかは、運転の仕方やメンテナンスの頻度でも変わりますが、6万〜8万キロ乗るとそういった状態になる車が多いようです。
走行距離が増える事による性能ダウンはある程度やむを得ない事ですが、エンジンオイル、ATフルード、フィルターの交換など適切なメンテナンスを受けると改善される場合があります。
改造による性能低下
エアロパーツなどの装飾品、マフラーの交換、電装品の追加など前オーナーが加えた改造により燃費が悪化する事があります。
ノーマル(純正)に戻す事で改善される場合があります。
まとめ
車の燃費性能は設計された性能ですので、新車、中古車を問わず低燃費車は低燃費です。
但し、燃費は運転のスタイル、季節や環境に影響されます。
また消耗や改造によっても影響を受ける場合があります。
参考資料:気になる乗用車の燃費