CVT車の特徴と寿命
現在、コンパクトカーやエコカーを中心に多くのモデルで採用されているCVT。
MT車やAT車と異なり、ギヤを使わずベルトとプーリーと呼ばれるパーツの組み合わせで無段階変速を実現しています。
変速のショックが無くスムースな加速、エネルギー効率が良く燃費が向上するというメリットがあります。
大排気量車にCVTが少ないのは、大型車用のCVTの開発が遅れていたためで、日産エルグランドやムラーノなどでは3.5リットルエンジンとCVTの組み合わせで販売されています。
もちろんAT車にもメリットは多いのですが、燃費向上が大きなセールスポイントである現在の自動車市場ではCVTを外せない選択肢になっています。
CVTの寿命
一方、AT車と比較すると寿命が短いとされるCVT車。
これはCVTが機構的に寿命が短い、耐久性が低いという事ではなく、長い歴史を持つAT車が信頼性の面で一日の長があるという事の様です。
それを裏付ける事実として、自動車メーカーはCVTの信頼性に高い自信があると言いながらも商用車のCVT採用は見送られ続けていました。
実際に年に数万キロは走ることも多い商用車では現在でもMT車とAT車が主流です。
そんな中で2014年に発売されたトヨタ サクシード/プロボックス、日産ADバンで小型商用車でCVTの採用が始まりました。CVTの品質と耐久性がATに追いついて来たという証でしょう。
*日産も2016年に投入したNV150 ADからCVTが採用されています。
商用車こそ燃費が良いに越した事はありません。
今後は商用車でもどんどんCVT普及が進むと考えられます。
*画像はトヨタプロボックスCVT
中古車とCVT
中古車で考えた場合は、3年以上前の車を購入する事が多い訳です。
最新型ほど耐久性の面では期待が出来ないと心配かもしれません。
しかし、それは年間走行距離が何万キロになる商用車レベルやAT車との耐久性を比較した話ですので、一般的な利用ならそう心配することもありません。
CVT車を10万キロ以上乗られる方も珍しくありません。
実際に管理人が乗っていた2009年式日産のCVT車も15万キロをノントラブルで走ってくれました。メンテナンスさえしっかりすれば、15万キロ程度は充分使えると考えて良いでしょう。
一方で15万キロを越えた当たりから変速系のトラブルが出始めるケースもよく耳にします。そのため15万キロあたりがCVTの寿命の目安とも考えられます。もちろん個体差がある話ですからあくまで目安です。
CVT車に限りませんが、長く乗られる方や乗り潰される予定の方はなるべく走行距離の少ない中古車を選ばれる事をお勧めします。